アタラックス10mgは抗アレルギー性緩和精神安定剤です。服用することで蕁麻疹や皮膚のかゆみを抑えることができます。
また、不安や緊張感をやわらげることもできます。

先発品として製造されており、インドを本拠地とする世界的製薬企業であるDr. Reddys Laboratories Ltd.（ドクター・レッディーズ・ラボラトリーズ）によって販売されています。

日本でもアタラックスはPfizer（ファイザー）社によって製造・販売されており、服用することで同様の効果が期待できます。

アタラックス（ATARAX）は、ギリシャ語で“心に平和を”を意味する言葉であり、服用することでアレルギー症状を抑える作用と、気分をリラックスさせる作用を発揮します。
効果・効能

蕁麻疹、皮膚疾患に伴う瘙痒（湿疹・皮膚炎、皮膚瘙痒症）
神経症における不安・緊張・抑うつ

有効成分

アタラックス10mgの有効成分はヒドロキシジン塩酸塩です。1錠中にヒドロキシジン塩酸塩として10mgを含有しています。

ヒドロキシジン塩酸塩はアレルギーを起こす物質の働きを抑える作用と、中枢神経抑制作用による静穏効果を示します。

通常、じんましんや皮膚疾患に伴うかゆみ、また神経症に伴う不安・緊張・抑うつの治療に用いられます。
用法と用量

皮膚科領域：通常、成人は1日主成分として30～60mgを2～3回に分けて服用します。
神経症における不安・緊張・抑うつ：通常、成人は1日主成分として75～150mgを3～4回に分けて服用します。
いずれの場合も、年齢・症状により適宜増減されます。本剤は1錠中に主成分10mgを含有します。必ず指示された服用方法に従ってください。

副作用

主な副作用として、眠気、けん怠感、口渇、紅斑（滲出性、浮腫性を含む赤い発疹）、かゆみ、じんましん、発疹などが報告されています。
このような症状に気づいたら、医師または薬剤師に相談してください。

使用禁忌・併用禁忌

次の人は、この薬を使用することはできません。

過去にアタラックス錠に含まれる成分や、セチリジン、ピペラジン誘導体、アミノフィリン、エチレンジアミンで過敏な反応を経験したことがある人
ポルフィリン症の人
妊婦または妊娠している可能性がある人

次の人は、慎重に使う必要があります。使用を始める前に医師または薬剤師に告げてください。

てんかんなどのけいれん性疾患のある人、または過去にこれらの疾患と診断されたことがある人
QT延長（心電図の波形の異常）のある人（先天性QT延長症候群など）、QT延長を起こすことが知られている薬剤を使用している人、
著明な徐脈や低カリウム血症などのある人
高齢の人
肝機能障害のある人
腎障害のある人
緑内障の人
前立腺肥大など下部尿路に閉塞性疾患のある人
重症筋無力症の人
認知症の人
狭窄性消化性潰瘍または幽門十二指腸閉塞など消化管運動が低下している人
不整脈を発現しやすい状態にある人
肝機能障害のある人
肝機能障害のある人

この薬には併用を注意すべき薬があります。他の薬を使用している場合や、新たに使用する場合は、必ず医師または薬剤師に相談してください。
使用にあたって注意事項

＜多く使用した時（過量使用時）の対応＞

過度の鎮静（静かになる）、また、まれに振戦（手が震える、足が震える）、けいれん、低血圧、意識レベルの低下、嘔気（吐き気）・嘔吐などがあらわれることがあります。

これらの症状があらわれた場合は、ただちに受診してください。

＜この薬の使用中に気をつけなければならないことは？＞

眠気があらわれることがあるため、この薬を使用している間は自動車の運転などの危険を伴う機械を操作しないでください。
この薬を使用していて皮膚疾患が改善しない場合は、医師に相談してください。
妊婦または妊娠している可能性のある婦人にはこの薬を使用しないでください
［口蓋裂などの奇形を有する児を出産したとの報告や、出産後新生児に精神神経系症状、新生児低酸素症があらわれたとの報告があります］。
授乳中の人は授乳を避けてください。
アルコール飲料は、この薬に影響しますので、控えてください。
他の医師を受診する場合や、薬局などで他の薬を購入する場合は、必ずこの薬を飲んでいることを医師または薬剤師に伝えてください。

保管方法

＜この薬の保管方法は？＞

室温（１～３０℃）で保管してください。
子供の手の届かないところに保管してください。

＜薬が残ってしまったら？＞

絶対に他の人に渡してはいけません。
余った場合は、処分の方法について薬局や医療機関に相談してください。