このお薬は精神安定薬エビリファイのジェネリック薬、アリピゾル（arpizol）です。心を安定させる効果があり、不安や抑うつ気分、緊張や過度な興奮など、様々な心の症状を改善します。

アリピゾルの有効成分アリピプラゾールはドパミン（ドーパミン）をコントロールする作用があります。

アリピプラゾールは心療内科や精神科で、統合失調症、双極性障害（躁鬱病）、鬱病の患者さんの治療に用いられます。統合失調症は昔は精神分裂病とも呼ばれていた心の病気です。脳の中で情報が上手く伝えられなくなることで、現実を正しく認識できなくなったり、思考や感情が自分でコントロールできなくなります。その結果、妄想や幻聴、幻覚が生じます。

アリピゾルは脳の中の神経伝達をする物質（ドーパミン、ドパミン）をコントロールし、情報伝達ができるようにします。ドーパミンが少ないときには増やし、多いときには減らします。興奮や幻覚、妄想状態にある陽性症状にも、感情がなくなり、意欲が低下し、自閉する陰性症状の両方に効果があります。

双極性障害（躁うつ病）は、そう状態（ハイになる状態）と、うつ状態を繰り返す心の病です。躁状態のときは、落ち着かない、はしゃぎ過ぎる、怒りっぽくなる、判断力が低下するといった症状がでます。一方、鬱状態では、やる気がない、気分が落ち込む、悲観的になるといった症状がみられます。

アリピゾルはこの2通りの症状のうち、とくに躁状態に効果があります。心を落ち着かせて過剰な気持ちの高まりを静めます。うつ病は気分が晴れない、不安になる、やる気がなくなる、悲観的になる、集中できない、眠れない（不眠症）といった症状をきたします。

抗うつ剤の多くは脳内でセロトニンという神経伝達物質を調節する作用がありますが、アリピゾルはドパミン（ドーパミン）という物質をコントロールします。ですから、これまで他の抗うつ薬では効果が十分でなかった方にも効果が期待できます。

日本では主に統合失調症、鬱病、双極性障害の患者さんに処方されますが、アメリカなど他国ではそれらに加えて小児の自閉症にも処方されます。

アリピゾルを正しく服用すれば、つらい心の症状を緩和し、普通の社会生活が送りやすくなります。

アリピゾルは心の悩みを抱えているけれど病院に行きたくない、ばれずに治したい、子供の自閉症を何とかしたいとお考えの方へ、一度試してみる価値のある精神安定薬です。

行きたくなければ今すぐ病院を受診する必要はありませんが、落ち着いたら専門の医師に相談してください。

使用方法・服用方法・飲み方
1回の用量 1回1/2錠～(アリピプラゾールとして5mg～)
1日の服用回数 1回～
1日の限度量 アリピプラゾールとして30mg
服用のタイミング できるだけ決まった時間

アリピゾル（arpizol）は少量からはじめ、徐々に増やします。

目安の飲み方としては1日1錠を開始容量、1日1錠または2錠を維持容量として1日に1回または2回に分けて服用してください。

基本的には1日1～2錠を1回か2回に分けて、食後に内服してください。

服用量は年齢や症状、体質によって違いますが、1日30mgを超えないようにしてください。

半分に分けて服用される方は、ピルカッターなどで割り、涼しく清潔な場所で保管し、残りは早めに使いきって下さい。
副作用・注意点

主な副作用
不眠、神経過敏、アカシジア、体重増加

アリピゾル（arpizol）の副作用は、体重増加、手足の振るえや眠気、そわそわするといった症状です。

また、ごく稀ではありますが、糖尿病（異常な血糖値の変動）や悪性症候群（体が硬直して動かなくなり、高熱がでる）という副作用がおきることがあります。

副作用は飲み始めや増量したときにおきやすいので注意してください。万が一、異常を感じた際には、すぐに服用を止め、医療機関を受診してください。