イミグランは、ジーエスケー社が製造・販売する片頭痛の急性期治療薬です。片頭痛は、血管が拡張することでこめかみ辺りにズキズキとした拍動性の痛みが生じるのが特徴です。痛みの発作は数時間から長い時は数日間続きます。片側に症状が現れることが多く、痛みが起きると、光や音、においに敏感になる事もあります。また、前兆として閃輝暗点という視野の中にチカチカと光が出現する現象もよくみられます。女性ホルモンとの関連性も報告されており、若い女性に発症が多くなっています。発症原因は明らかになっていませんが、血管が拡張する事で血管周囲にある三叉神経が刺激され痛みが生じると考えられています。チーズやワイン、チョコレートなど特定の食べ物や薬などが刺激となり発症する場合があります。類似する頭痛に緊張型頭痛があります。緊張型頭痛は、拍動性ではなく締め付けられる様な痛みと形容される頭痛です。筋肉の過緊張など発症のプロセスが異なるので鑑別に注意しなければなりません。また、同時に発症する事もあります。

【イミグランの効果・特徴】

イミグランの薬効成分であるスマトリプタンは、血管にあるセロトニン受容体に反応して、拡張した血管に作用して正常に戻す働きをします。また、炎症を引き起こす神経ペプチドを抑える事もできるので抗炎症作用も期待できます。当医薬品は、頭痛発現時に服用する急性期治療薬です。痛みが起きてから飲んでも、短時間で良い効果が期待できますが予防薬ではないので注意して下さい。また、半減期が2時間と短い為、効果が不十分であった場合は、追加で服用しやすいという特徴があります。片頭痛だけでなく、目の奥が抉られるような痛みと形容される群発頭痛に対しても、同様の効果で痛みを和らげる事が可能です。

使用方法と注意点

通常、成人は1日1回50mgを片頭痛が発現した際に使用します。もしこれで効果が現れなかった場合は、2時間以上間を置いて追加分を服用します。もし50mgで効果が現れない方は、1日1回100mgを服用するようにしますが、服用量は最大で200mgまでですので注意しましょう。服用することにより、眠気を誘引する可能性がありますから、自動車の運転を含む危険な機械作業などは行わないようにして下さい。また、血管を収縮させる作用があるため、狭心症、心筋梗塞を悪化させる危険がありますから、循環器系の疾患を抱える方は注意し、医師の指示を仰ぎましょう。併用できない薬がありますから、服用中の薬がある方は医師に確認してから服用します。